無料傘貸し出しサービスの返却率の違い

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「この距離を傘を買うのはもったいないけど、濡れたくもない。

かと言って雨宿りする時間もない…誰か傘を貸してくれないかなぁ」

誰もが一度は思ったことがあるのではないでしょうか。

そんなときに、あったら助かるのが無料貸し出し傘。

「善意の傘」という名称でサービスを行なっている施設も多いです。

設置し始めの頃はたくさんの傘が並んでいますが、

雨が降った次の日に見ると一本も返却されていない…

という光景をみかけます。

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返される傘と帰らない傘

一方で、返却率が76%にものぼる傘の貸し出しサービスもあるのです。

返却率が高い要因は?

返却率が高い要因はやはり『人の目』にあるようです。

2018年の返却率が76%を誇る仙台市交通局が

傘の無料貸し出しサービスを開始したのは2015年10月。

最初は、一部の駅でのみ行なっていた同サービスですが、

2016年4月には全30駅に拡大しました。

気になる貸し出し方法ですが、駅構内に傘立てを設けるのではなく、

窓口に申し出てもらった上で、傘を貸し出しているのだそうです。

「窓口に行かなきゃいけないないのなら、そもそも利用数が少ないのでは?
だから返却率がいいんでしょ」と思われたかもしれませんね。

貸し出した数は年4200本になり、

サービスとしてしっかり定着しているそうです。

仙台市交通局以外にも、返却率が高いのが

新潟交通の無料傘貸し出しサービス。

仙台市交通局と異なり、一部のバスの車内に傘立てを設置し、

サービスを行なっています。

しかし、仙台交通局と同様、その置き場所は車内の最前列のため、

借りる時も返す時も運転手の目があります。

また、返却は新潟交通のどのバスでも運転手に申し出れば可能なため、

返す手間が省けるところも返却率が高い要因かもしれません。

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そもそもなぜ返却率が悪いのか

「この傘が欲しいから返さない」「盗んでやろう」など、

最初から傘を奪うつもりで借りている人は少ないと思われます。

それならば、傘が返ってきても良さそうなものですが

「返そうと思って忘れていた」「借りた時は返す気だったが、面倒になった」などの

責任感の低さを感じさせる理由が多いように見受けられます。

そうなってしまうのも無理はないでしょう。

なぜなら、借りた傘は、何か困難をくぐり抜けて得た訳でも無ければ、

代償を払った訳でもありません。

偶然にもラッキーなことに傘があったから借りただけのため、

ありがたみを感じづらいのです。

返却率を高めるには、「必要性」が鍵?


人間は、悲しいかな必要に迫られないと行動に移せない生き物です。

現在、行われている傘の無料貸し出しサービスは

残念ながら返す必要を感じさせないところが多いため、

返却率が伸びないのでしょう。

例えば、デポジットで500円で借し、返したら500円が戻るようにするなど
返却に必要性が生じれば、もっと傘が返却され、

資源の無駄使が減るのではないでしょうか。

まとめ

当たり前のことですが、物を借りたら返す必要があります。

雨が降っていない日に傘を返却しに行くのは、荷物になるため、

何かと理由をつけて後回しにしたくなる気持ちもわかります。

でも、よく考えてみると、借りた傘をその後使うでしょうか?
傘立てにずっと置かれて、時間が経ったらゴミになるのがオチです。

きちんと返却しておけば、もしかするとまた急な雨に降られた際に、

その傘に助けられるかもしれませんし、

同じような思いをした人が助かるかもしれません。

もし、傘を借りてそのままになっている人がいれば考えてみてください。

借りた傘を結局捨てる手間と、返却しに行く手間、

どちらの方が意味のある手間でしょうか。

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